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綿引勝美の平田弘史先生回想記(Vol.6)

『武士道無惨伝』をまとめる
 昭和42(1967)年から翌43年にかけて平田弘史は、「コミックMagazine」(芳文社)誌上に、柴田錬三郎、南條範夫、滝口康彦、白井喬二らの小説を基にした作品を描き続けている。戦国時代に生きた武士達の悲哀、武士道に縛られて生きなければならない武士達の苦悩は、「士魂物語」シリーズ(日の丸文庫)がベースとした主題選びであったに違いない。
 ところで平田は、昭和37(1962)年9月公開の『切腹』(原作/滝口康彦、脚本/橋本忍、監督/小林正樹)を観て、「こういうドラマ作りがあったのか」と目から鱗が落ちる思いだったと語っている。帰納法の作劇に加え、現在進行形のドラマに過去の事実が挿入されていく『切腹』。その興奮のままに描いたのが「士魂物語」第10巻の『刀匠』だったという。
 この『切腹』の原作となったのが、滝口康彦の『異聞浪人記』だった。そんなこともあって、平田作品の中でも滝口原作のものに注目し、切り抜きしていた私。その念願が叶ってまとめることができたのが、『武士道無惨伝』(原作/滝口康彦、小池書院、2009年)だ。「仇討無惨」(『綾尾内記覚書』より)、「悲愴の父」(『市之丞とその父』より)、「悲運の果て」、「蟹侍切腹」(『蟹の与市行状記』より)、「追腹父子」(『高柳父子』より)、「下郎斬罪」(『薩摩軍法』より)、「必生の殺戮〈前編〉」、「必生の殺戮〈解決編〉」、「慟哭の真刀」(『二振り左文字』より)の全9話を収録。滝口康彦の無惨の系譜は、平田の筆によって見事に描き切られている。

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▲40余年の歳月を経て蘇った『武士道無惨伝』(原作/滝口康彦、小池書院、2009年)の書影。裏表紙には、平田弘史アートコレクションとして「長編コミック傑作集 武士道無惨伝」(芳文社)の書影を掲載している。


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