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グラフィックデザイナー・小川竜「平田 弘史 先生への想い」Vol.09

 これは、過去を思い出しながら平田作品に向かい合ってきた私のstoryです。
平田作品の制作年譜と話の背景が多少錯誤しているかと思いますが、「私物語」としてご容赦下さい。
 子供たちは、手塚治虫や横山光輝、寺田ヒロオ等に夢中になっていた時代です。時代劇映画も全盛期で「冒険活劇」が1~2週間に1本の割合で上映され、大人も子供も一緒になって楽しんでいました。主役と悪役が明確に設定されており、子供にもstoryを追うことが出来るように作られていました。
 少女漫画の主人公のような主役のimage。憎んでも憎みきれない悪役の立ち居振る舞い。今、考えるに「主役」の「私は絶対に悪いことはしない」かの風貌は、まるで「サギ師」です。
 本当の悪人は誰が見ても「悪者」のようなimageを人に見せるわけはないのです。その時代背景の中で私は平田作品と出会ったのです。
「魔像」「ガロ」、「同人誌」等の雑誌で初めて先生の作品にふれた時は、腰が抜けました。「モデルかマネキン」を見せられ続けてきた私がやっと漫画の中に「人間」の姿を見ることが出来たのです。reallyと言う言葉は、まだ知りませんでしたが、「これが本物の侍の有り様だ」と言うことを理解したのです。  それからは「手塚治虫作品」に夢中になっている同世代の子供たちを尻目に「自分は大人だから」という気分で、背表紙の「平田弘史・作」を追いかけ続けた少年時代でした。
 当時の先生の作品は、記憶を辿れば、世の理不尽に異議を唱え続ける下級武士が力の限り身を犠牲にして戦い抜き刃に倒れるというstoryでした。
 今の私なら容易に理解出来る。死んでいった武士の残したものの大きさを。しかし、その頃少年だった私には分からない。「何で死んでしまったの」「世の中、間違っている」、平田作品を読み続けた私は、いつしか世間を斜めに見ることしか出来ない青年へと変貌していくのであります。
 先生の作中の武士は「死をもってして」異議を唱え戦い抜くのですが、私はただ唱えているだけで戦うこともないので何も残りません。………深く反省。
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