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綿引勝美の平田弘史先生回想記(Vol.11)

深夜のメールのやりとりで生まれた、
腰返りの刀身のイラスト


 浅川満寛氏がまとめた「平田弘史年譜」(『日本凄絶史』2004年、青林工藝舎)の1960(昭和35)年の項に、大阪、千日デパートで二万円の日本刀を買ったことが記されている。
 試し斬りがしたくなった平田弘史が青竹を斬ったところ、粗悪品だったためか刀身が曲がってしまった。そこで平田は「戦国時代の下級武士にとって、刀は『武士の魂』などではなく、単に人を斬るための道具であったに過ぎない」と、刀剣に対する認識を新たにしたという。
 刀は人斬り包丁ともいわれる。刀で効果的な斬撃を行うためには、激しく叩いて引く必要がある。その際の衝撃を吸収し、斬り抜きを容易にするために刀には反りがつけられている。腰反り、中反り、先反り、無反りなどの刀身があるが、平田弘史は腰反りのものこそ日本刀の白眉だという。
 日本刀の反りについての拘りは、『平田弘史 超絶サムライ画の描き方』(2016年 玄光社)でも発揮されている。「平田弘史にサムライのイロハを学ぶ! 其ノ一 時代風俗―刀剣―」の全長と刃長のイラストに再三ダメ押しが出たのだ。こちらが提出した刀のイラストの反りが十分でないという。イラストを変更しメールする。そのやりとりは深夜にもおよび、最終的に平田自らが描いた刀身のイラストが送付されてそれを使用している。
 戦国武士を描き続ける平田弘史にとっての刀剣は腰反りこそが理想ということを、改めて思い知らされた次第だ。
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