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綿引勝美の平田弘史先生回想記(Vol.18)

忍者も描いた平田弘史

 昭和33(1958)年にデビューして以来、一貫して武士たちの生き様を描き続ける平田弘史。その作品中に珍しくも、忍者を主人公にしたものがある。デビューしてから2年目に「別冊魔像」の忍者特集号に発表した『忍者道』がそれだ。
 この号のメインは、平田の学校の先輩でもあり、平田に漫画を描くことをすすめた宮地正弘。巻頭カラー付きの84ページの長編描き下ろしで、当時の宮地の人気ぶりをうかがうことが出来る。題して『忍情剣』。人情の「人」に「忍」をかけて、非情な忍者にも人の心はあると描いている。しかし、ドラマは主人公・空魔剣四郎と敵役・死鬼丸との戦いを女忍者・こだまを絡めて描いており、忍法よりもむしろ人間関係がテーマの漫画ということが出来る。忍者は物語を進める上の便法にすぎない。
 それに対する平田弘史の『忍者の道』は、目的成就のためには仲間も、親兄弟をも犠牲にする忍者の非情さを前面に出してドラマを展開している。作劇をするに当たって天理図書館に通って取材していたという平田。物語の中に「忍者の由来記」なるページを設けて、忍者の歴史を語ってリアルさを演出しているのが、いかにも平田らしい。その工夫は忍者の無音の気合を空の吹き出しで描くことに及び、その説明を欄外に加えることで読者に忍者の真の姿を伝えようとしている。何事にも真の姿を描こうとする平田弘史の姿勢はこの頃から顕著だったのである。
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▲『別冊魔像 忍者特集』(日の丸文庫)

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